成長はさせてくれないZ世代の辛さ

 
おはようございます。 本日のみのりの小話です。
今日はZ世代が置かれている労働環境の変化についてお話しします。
 
 

就職・転職のしやすさ

 
人材不足というワードがあらゆる業界から出てくるようになってもう10年近く経ちます。
 
僕は2017年新卒世代なのですが、当時から就職難易度は低く、「誰でもどこかしらは受かる」みたいな感じでした。
 
 
僕らより上の2010年前後の就職氷河期世代に比べるととってもゆとり就活をした世代です。
 
余談ですが、僕はそんなゆとり就活世代の中でもかなりゆとり就活を行っておりましたので、 就活において「精一杯頑張った」とは到底言えません。
 
 
それでも東証一部上場の人材会社に入社できて、法人営業に従事してました。
 
 
僕がいた会社は 「若いうちから裁量権持ってバリバリ活躍せよ」みたいな社風だったため、2年半しか勤めていない中である程度の経験を出来たと思っています。
 
『とりあえず3年』というワードも死語になりつつあった2019年に転職をして、今度は会社を回す側になったわけですが、その視点で前職を見てみると面白い発見がたくさん見つかりました。
 
それを話す前に僕が 転職する前に考えていたことをお話しします。
 
 
それは 「会社から見た時に僕を採用したことがマイナスだったと思われたくないな」ということです。
 
 
そこから 「一体自分はいくら売り上げを上げていれば会社にとってプラスなんだ?」 「自分にこれまで使ってきた経費はいくらなんだ?」
というのをわからないなりに計算しました。
 
 
当時「〇百万円」売り上げてトントンみたいな話を聞いたことがあったので、 なんとなく当てはめて、 「採用費に100万や、研修や新卒時の売り上げがない時からこれくらいお金がかかっている。」 というのを計算して
会社僕にかけた経費<僕が売り上げた額】 になってからやめようというのは決めてました。
 
もちろん金額が全てではないので、 僕が得た知見は後輩に渡せればいいなと思って、辞めるまでの数ヶ月は新卒育成の比重を自分の中であげて、何かしら残していこうってな感じで辞めていきました。
 
 
一会社員なりに、採用してくれて育ててくれた恩に対してのケジメではあったんですが、 それでも2年半で辞められたら、 会社的にはあまりプラスではありません。
 
 
ただ、時代的には僕みたいな人は少数派ではなく、転職が当たり前に起こる時代になっています。
 
会社は転職されないように頑張っていくけど、 それじゃ抗えないくらい若手は転職していきます。
 

退職金の前倒し

 
そもそも日本企業は、 終身雇用を前提に社員を育ててきたので、 途中で会社を辞めたら会社員損する仕組みになっています。
 
新卒から退職金として毎月数万円が勝手に貯金されてて、 退職する時に数千万ドーンともらえる。ただ途中で辞めても貯めた額の中からちょっとしかもらえない。みたいな感じです。
 
また、『年功序列』とは、長い期間働いた人が優遇されるということではなくて、 生活にかかる経費の変化によって給与を上げるよって仕組みです。
 
だから 「若くてパフォーマンスが高くても独身だし25万でいいよね。」 「そこそこの仕事量だと思うけど、5人家族の主人だし50万はないとキツイよね」 みたいな感じなんです。 (すごい雑な説明だけども)
 
 
昨今、これは時代に即してないから、 「パフォーマンスによってちゃんと給与を決めようよ」みたいな流れになってきて、 若いうちから活躍したら評価される!稼げる!みたいな感じになってきました。
 
 
企業側も、 「転職前提世代に対して50歳になれば稼げますは強みにならねぇ、これじゃ人取れないし、初任給あげよう!」 みたいな感じになってきています。
 
 
これは企業からしたら生涯人件費を上げたわけではなくて、今まで退職金として謎に会社に貯蓄されていたものを先にあげようぜ。みたいなことなので、 社員の生涯収入が上がるわけではなかったりします。
 
若い人にとっては、 就職もしやすくて、初任給もちょいと上がってていい感じ!って思えるけど、 日本の平均年収は上がってないし、おじさんになっての安定は確保されてないわけです。
 

教育もされない世代

 
さて、ここまでくると繋がるかもですが、
会社側は継続年数が上がった時に払うはずだった金額を先に投じています。 でも3年で転職してしまいます。
 
すると会社は今までより損しますよね。 「せっかくお金あげたのに早々と辞められたー!!」ってな感じです。
 
すると 「教育に2.3年かけてたら教育し終わったタイミングで辞められてしまう!そしたら給与渡して育てて、結果的に成果も出さないので、こっちが大損じゃないか!」
「2.3何も教育してられん!即戦力でやってもらおう!教育費用も削減して自分で学んでもらおう!」 みたいな感じになります。
 
 
昔みたいにゆっくり育てていくという選択肢を取れなくなってくるんですね。
 
 
そんなこんなで、 Z世代は最初から主体性があって、ガンガンスキルつけようと頑張る人が勝てるけど、 今現在が有能ではなくて受け身な人は取り残されるんだろうなぁって思っています。
 
 
教育されない世代の皆さん! どうやって自分のキャリアを作っていくのかは自分で考えてみてください! そして教育ってのはお金がかかるってことも考えてみてください!
 
それではまた!